アンチダイリューション条項とは?
あんちだいりゅーしょんじょうこう
アンチダイリューション条項とは、スタートアップへの投資において、ダウンラウンド(評価額の下落)が起きた際に既存の優先株主が持分価値の希薄化から保護される仕組みを定めた契約条項です。
アンチダイリューション条項(anti-dilution provision)とは、ベンチャー投資において投資家(主に優先株主)が保有する株式の価値が、後続のダウンラウンドによって不当に希薄化されることを防ぐために設けられる契約上の保護条項です。
ダウンラウンドが発生すると、新しい株式が低い価格で発行されるため、既存株主の持分比率や実質的な価値が下がります。アンチダイリューション条項は、既存投資家に対して保有株式の転換価格を引き下げる(実質的に株式数を増やす)などの方法で補償します。
主な計算方式には以下の2種類があります。
- フルラチェット方式:新株発行価格にそのまま転換価格を引き下げる方法。投資家には最も有利だが、創業者や従業員には厳しい
- 加重平均方式:新旧の発行済株式数を加重して転換価格を算出する方法。より穏やかな希薄化防止で広く採用される
アンチダイリューション条項はVCや機関投資家が投資契約書(タームシート)に盛り込むことが多く、創業者側との交渉において重要な論点になります。条項の強さによって、ダウンラウンド時の利害関係者間の負担の分配が大きく変わるため、スタートアップの法務・財務担当者は内容を十分に理解しておく必要があります。
使い方・例文
シリーズAで1株100円で投資したVCが、次のラウンドが1株60円のダウンラウンドになった場合、アンチダイリューション条項により転換価格が調整され、VCの実質保有株数が増えて損失を一部補填する仕組みが発動します。
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