アンチダイブジオメトリとは?
あんちだいぶじおめとり
アンチダイブジオメトリとは、ブレーキ時に車体前部が沈み込む「ノーズダイブ」を抑制するためのサスペンション設計技術です。
アンチダイブジオメトリ(Anti-dive Geometry)は、自動車のサスペンション設計における概念のひとつで、制動(ブレーキング)時に発生する車体前部の沈み込み現象——いわゆる「ノーズダイブ」——を幾何学的なアーム配置によって抑制する設計手法を指します。
通常、ブレーキをかけると慣性力によって車体の前部に荷重が集中し、フロントサスペンションが縮んで車体前端が下がる現象が起きます。これがノーズダイブで、姿勢変化による乗り心地の悪化やタイヤの接地状況の変動につながります。アンチダイブジオメトリでは、サスペンションのコントロールアームやリンク類の取り付け角度・ピボット位置を工夫することで、ブレーキング時に発生する力の一部をサスペンションの伸び方向に変換し、ノーズダイブを幾何学的に打ち消します。
設計上の効果と権衡(トレードオフ)として、以下の点が挙げられます。
- ブレーキング時の姿勢安定性が向上し、操舵応答性が改善する
- スポーツカーや高性能車で積極的に採用される傾向がある
- アンチダイブ率が高すぎると路面追従性(ロードホールディング)が低下することがある
- 乗り心地と安定性のバランスを取るため、適切な比率(パーセンテージ)に設定される
フロントと同様に、加速時のリア沈み込みを抑制する「アンチスクォート」、制動時のリア持ち上がりを抑える「アンチリフト」なども同系統の概念です。アンチダイブジオメトリは現代の乗用車・競技車両の両分野でサスペンション設計の重要パラメータとなっています。
使い方・例文
サーキット走行や高速道路でのブレーキング時に車体の前傾が抑えられフラットな姿勢が保たれる車を評して「アンチダイブジオメトリが効いている」と言う場面で登場します。
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