アブラハム・ロバンソンとは?
あぶらはむろばんそん
アブラハム・ロビンソンとは、「非標準解析」を創始したドイツ生まれのイスラエル系数学者で、無限小や無限大を数学的に厳密に扱う方法を確立した論理学・解析学の先駆者です。
アブラハム・ロビンソン(Abraham Robinson、1918〜1974年)は、ドイツ出身のイスラエル系数学者で、数理論理学・モデル理論・数学解析の分野で重要な業績を残しました。
最大の功績は「非標準解析(Nonstandard Analysis)」の創始です。17〜18世紀の微積分では無限小(infinitesimal)という概念が直感的に使われていましたが、厳密な定義が与えられず、19世紀にコーシーやワイエルシュトラスによる極限論(ε-δ論法)に置き換えられた経緯があります。ロビンソンは数理論理学のモデル理論を用いて、無限小と無限大を含む「超実数体(hyperreal numbers)」を厳密に構築することに成功し、微積分の直感的な計算方法を数学的に正当化しました。
非標準解析の特徴と意義は以下の通りです。
- ε-δ論法を使わずに直感的な無限小で微積分を定式化できる
- 複雑な極限操作を非標準的手法で簡潔に証明できる場合がある
- 数学教育における微積分入門の代替的アプローチとして注目される
1961年に非標準解析の論文を発表し、1966年に著書『Non-standard Analysis』を刊行。モデル理論の応用として数学史に残る独創的な業績として評価されています。
使い方・例文
「非標準解析の教科書では、アブラハム・ロビンソンが無限小を厳密に定義することで微積分の歴史的直感を救済した過程が解説されています。」
この用語をシェア
最終更新: