イード・アル=フィトルとは?ラマダン明けを祝うイスラム教の祭り
公開 2026年7月20日
イード・アル=フィトルとは
イード・アル=フィトルとは、イスラム暦の第9月であるラマダン(断食月)が終わった翌日、すなわちイスラム暦の第10月シャウワール月の1日から始まる祝祭です。アラビア語で「断食を破ることの祭り」を意味し、日本語では「ラマダン明けの祭り」とも呼ばれます。世界に約18億人いるとされるムスリム(イスラム教徒)にとって、一年で最も重要な祝祭の一つです。
ラマダンとの関係
ラマダンとは、イスラム教の五行の一つである断食(サウム)を行う月です。成人のムスリムは日の出から日没まで飲食を断ち、祈りと内省に専念します。1か月に及ぶ断食を乗り越えた感謝と喜びを表す祭りが、イード・アル=フィトルです。
祭りの過ごし方
イード・アル=フィトルは通常3日間続きます。初日の朝、ムスリムは沐浴して清潔な衣服を身にまとい、モスクや広場で合同礼拝(イード礼拝)を行います。礼拝の前には、恵まれない人々への喜捨であるザカート・アル=フィトル(フィトル喜捨)を済ませることが義務とされています。これは社会のすべての人が祭りを喜べるよう助け合う精神に基づいています。
礼拝の後は家族や親族が集まり、豪華なごちそうを囲みます。伝統的な料理や菓子が食卓に並び、普段は断食のため控えていた食事を思う存分楽しみます。また、子供たちへの贈り物や新しい服を贈り合う習慣があり、親戚や友人を訪問して挨拶を交わします。「イード・ムバーラク(祝福されたイードを)」という言葉でお互いを祝福し合うのが一般的です。
世界での様子
イード・アル=フィトルはインドネシア、パキスタン、バングラデシュ、中東・北アフリカ諸国など世界各地で祝われます。多くのイスラム圏の国々では国民の祝日とされており、家族が帰省するため交通機関が大変混雑します。近年は日本でも在日ムスリムコミュニティが各地でイード礼拝を開催しており、日本社会でも少しずつ認知が広まっています。