EMアルゴリズムとは?
いーえむあるごりずむ
EMアルゴリズムとは、観測できない潜在変数が存在するモデルにおいて、パラメータの最尤推定を繰り返し計算によって求める統計的手法です。
EMアルゴリズム(Expectation-Maximization Algorithm)は、1977年にDempster、Laird、Rubinらが発表した統計的パラメータ推定手法です。観測データの背後に隠れた変数(潜在変数)が存在する場合に、最尤推定を効率よく行うために使われます。
アルゴリズムは名前のとおり、2つのステップを収束するまで繰り返します。
- Eステップ(期待値ステップ):現在のパラメータ推定値を使って、潜在変数の条件付き期待値(事後分布)を計算する
- Mステップ(最大化ステップ):Eステップで得た期待値をもとに、対数尤度を最大化するパラメータを更新する
このサイクルを繰り返すことで、パラメータの推定値は単調に改善され、局所最適解へと収束します。大域最適解への収束は保証されない点に注意が必要です。
代表的な応用例は混合ガウスモデル(GMM)のパラメータ推定です。複数のガウス分布が混合したデータから、各ガウス分布の平均・分散・混合比を推定するのに使われます。他にも自然言語処理における隠れマルコフモデルの学習、欠損データの補完、クラスタリング、医療統計など広範な分野で活用されています。
使い方・例文
顧客データを複数のセグメントに分類するクラスタリング分析や、音声認識モデルの学習など、ラベルのないデータから構造を発見する場面でEMアルゴリズムが使われています。
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