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永井荷風とは?

ながいかふう

永井荷風とは、明治から昭和にかけて活躍した小説家随筆家で、江戸情緒への憧憬と反骨的な文明批評で知られます。

永井荷風(ながい かふう、1879〜1959)は明治・大正・昭和三代にわたって活躍した文豪です。本名は永井壮吉。東京の裕福な家庭に生まれ、若くしてフランスアメリカへ渡り、西洋の文学文化を直接体験しました。帰国後は慶應義塾大学教授を務め、文芸誌『三田文学』の創刊に尽力しますが、次第に大学を離れ、在野の文学者として生涯を貫きます。

荷風文学の核心にあるのは、急速な近代化・西洋化によって失われていく江戸・東京の風情への深い郷愁と、国家主義的な社会への批判的姿勢です。花柳界・芸者・私娼といった「文明の主流」から外れた人々の世界を好んで描き、その中に人間の真実と哀愁を見出しました。

代表作としては次のものが挙げられます。

  • 『墨東綺譚(ぼくとうきだん)』(1937年):向島の私娼窟を舞台にした小説で荷風の最高傑作とも評される。
  • 『濹東綺譚』と同期の随筆『断腸亭日乗(だんちょうていにちじょう)』:1917年から没年近くまで50年近く書き継いだ膨大な日記。
  • 『あめりか物語』『ふらんす物語』:滞米・滞仏体験を描いた初期の作品。

戦時中は反戦・厭戦の立場を取り、軍国主義に迎合しなかったことで戦後に再評価されました。晩年は浅草を愛し、大衆的な娯楽の場に姿を現す孤高の文人として知られました。1959年、自宅で孤独死したことが発見されます。文化勲章受章者。

使い方・例文

永井荷風は「昭和文学の大家を調べている」「『墨東綺譚』の作者を知りたい」「明治〜昭和の東京文学史を勉強している」という場面でよく取り上げられます。

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