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氷河擦痕とは?

ひょうがさっこん

氷河擦痕とは、氷河が移動する際に岩石や岩盤に刻みつけた細長い引っかき傷のことです。

氷河擦痕(ひょうがさっこん、glacial striation)とは、氷河が流動する際に、その底面に含まれる岩石・礫が岩盤の表面を引っかくことで刻まれた平行な筋状の傷のことです。「氷河条線」とも呼ばれます。

氷河擦痕の形成には、氷河底部に取り込まれた硬い岩石(角礫や花崗岩の破片など)が岩盤に押しつけられながら移動することが必要です。氷河の重さと流動速度に応じて、深さや長さの異なる擦痕が残されます。

氷河擦痕が持つ学術的な価値は大きく、以下のような情報を提供します。

  • 氷河の流動方向:擦痕の向きから、かつての氷河がどちらへ流れていたかがわかる
  • 氷河の侵食力:傷の深さや密度から侵食の強度が推定できる
  • 氷河の存在証拠:氷河時代の氷床が及んだ範囲を地図上で復元するための根拠となる

氷河擦痕は世界各地の岩盤露頭に見られ、北米・北欧・アルプス地域では多数の露頭が記録されています。日本では北アルプスなどの高山帯で確認されており、過去の氷河の活動を証明する重要な地質学的証拠です。観光地では保護されたガラス越しに見学できる例もあります。

使い方・例文

地学の野外実習や地質観察で、露頭の岩盤に刻まれた平行な条線を観察し「氷河の流れた方向はここから〇〇方向」と読み取る場面で登場します。

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