楕円曲線暗号とは?
だえんきょくせんあんごう
楕円曲線暗号とは、楕円曲線上の数学的な難問を安全性の根拠とした公開鍵暗号方式で、少ない鍵長で高い安全性を実現します。
楕円曲線暗号(だえんきょくせんあんごう、Elliptic Curve Cryptography/ECC)とは、楕円曲線と呼ばれる特定の数学的な曲線の性質を利用した公開鍵暗号方式です。楕円曲線上の点の加算演算を繰り返す「楕円曲線離散対数問題」が計算困難であることを安全性の根拠としています。
公開鍵暗号の代表格であるRSA暗号と比較したとき、楕円曲線暗号ははるかに短い鍵長で同等の安全性を達成できる点が最大の特長です。たとえば、RSAで2048ビットの鍵が必要な場合でも、楕円曲線暗号では256ビット程度の鍵で同等の強度が得られるとされています。
楕円曲線暗号が広く使われている主な場面は次のとおりです。
- TLS/HTTPS通信における鍵交換(ECDHE)
- デジタル署名(ECDSA)
- ビットコインなど暗号資産の署名・アドレス生成
- スマートカードやIoTデバイスなどリソース制約のある環境
鍵が短くなることで演算コストや通信量が減り、処理速度と消費電力の面でも有利です。ただし、将来の量子コンピュータによる攻撃(Shorのアルゴリズム)への耐性はRSAと同様に低いとされており、ポスト量子暗号への移行が業界全体の課題となっています。
使い方・例文
スマートフォンがHTTPS通信を行う際、バッテリーや処理能力を節約しながら高い安全性を確保するために、楕円曲線暗号を使った鍵交換方式(ECDHE)が広く採用されています。
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