微絨毛とは?
びじゅうもう
微絨毛とは、細胞の表面に密生する指状の突起構造で、腸の上皮細胞などで栄養素の吸収面積を飛躍的に増大させる働きを持ちます。
微絨毛(びじゅうもう、microvilli)は、細胞膜が指状に突出した微細な構造で、長さ約1〜2マイクロメートル、直径約0.1マイクロメートルほどです。内部にはアクチンフィラメントの束が走り、フィンブリンやビリンなどのタンパク質で安定化されています。
微絨毛がもっとも発達しているのは小腸の上皮細胞(腸細胞)です。一つの腸細胞の頂上面には数百から数千本の微絨毛が密生しており、この集合体を光学顕微鏡で観察すると縞状に見えることから「刷子縁(ブラシボーダー)」と呼ばれます。この構造により、細胞一個あたりの表面積は微絨毛がない場合と比べて数十倍に拡大されます。小腸全体では成人でテニスコート約1面分に相当する広大な吸収面積が確保されており、栄養素・水分・電解質の効率的な吸収を可能にしています。
微絨毛の表面には各種の消化酵素(スクラーゼ・マルターゼ・ラクターゼなど)や輸送タンパク質が組み込まれており、消化と吸収を同時に行う機能も担います。
腸以外では、腎臓の近位尿細管細胞にも発達した微絨毛が見られ、原尿から糖・アミノ酸などを再吸収する際に重要な役割を果たします。なお微絨毛は、運動性を持つ繊毛(cilia)や鞭毛とは構造・機能が異なります。
使い方・例文
「セリアック病では免疫反応によって小腸の微絨毛が傷つき、栄養吸収が大幅に低下する」のように、消化器疾患や生物の吸収機構を説明するときに使われます。
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