強迫取消とは?
きょうはくとりけし
強迫取消とは、詐欺や脅迫によって意思表示をさせられた者が、民法上の規定に基づきその意思表示を取り消すことができる制度です。
強迫取消とは、民法上の「強迫」による意思表示の取消しを指します。民法第96条第1項は「詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる」と規定しており、脅迫などの強迫行為によって意思の自由を害された状態で行った法律行為(契約など)を後から無効にできる制度です。
「強迫」とは、相手方または第三者が害悪を告知することで恐怖心を生じさせ、その結果として意思表示を行わせることをいいます。害悪の内容は生命・身体・財産・名誉などへの危害であることが典型的です。
強迫取消の成立要件としては以下が必要とされます。
- 害悪の告知があること
- 告知が違法であること(正当な権利行使との区別)
- 相手方に恐怖心が生じたこと
- その恐怖心によって意思表示が行われたこと(因果関係)
詐欺取消との重要な違いとして、強迫取消は善意の第三者にも対抗できる点があります(民法第96条第3項の例外規定)。つまり、詐欺の場合は善意無過失の第三者を保護しますが、強迫の場合は被害者の保護を優先しているのです。
取消権は追認できる時から5年、行為の時から20年の時効により消滅します。
使い方・例文
「脅迫を受けて締結した売買契約は強迫取消を主張することで、その効力を遡って消滅させることができます。」法律相談や民法の授業・試験問題でよく取り上げられる概念です。
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