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干鰯とは?

ほしか

干鰯とは、イワシを乾燥させて作った肥料で、江戸時代に綿・菜種・藍などの商品作物の栽培に広く使われた金肥の代表格です。

干鰯(ほしか)とは、イワシを原料として乾燥・加工した魚肥の一種で、主に近世日本において農業用の肥料として広く流通した商品です。

江戸時代以前の農業では、草木を堆積させた自給的な「刈敷(かりしき)」が主な肥料でしたが、17世紀以降に商品作物の栽培が拡大するとより効率的な施肥が求められるようになりました。干鰯はイワシを煮て油分を搾り取り、天日で乾燥させて作られます。窒素・リンを豊富に含み即効性が高いため、綿・菜種・藍・タバコといった換金作物の収量を飛躍的に向上させました。

生産地として重要だったのは九十九里浜(現在の千葉県)や相模湾沿岸などで、大坂を中心とした流通網を通じて全国に供給されました。「金肥(きんぴ)」と呼ばれる購入肥料の中心として、農村部の商品経済化を促す重要な役割を果たしました。また干鰯の流通に携わる問屋・仲買が集積した大坂の干鰯市場は、近世流通経済の一大拠点ともなっています。明治以降は化学肥料の普及によって次第に使われなくなりましたが、近世日本の農業革命と商品経済の発展を語るうえで欠かせない存在です。

使い方・例文

歴史の授業や教科書では、江戸時代の農業の発展を説明する文脈で干鰯が登場し、金肥の代表例として紹介されます。

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