周波数分割多重とは?
しゅうはすうぶんかつたじゅう
周波数分割多重とは、異なる周波数帯域を複数の信号に割り当て、一本の伝送路で同時に多くの通信を行う技術です。
周波数分割多重(しゅうはすうぶんかつたじゅう、FDM:Frequency Division Multiplexing)は、利用可能な周波数帯域を複数のサブチャネルに分割し、それぞれ異なるチャネルで独立した信号を同時に送受信する多重化技術です。各チャネル間には混信を防ぐためのガードバンド(保護帯域)が設けられます。
アナログ電話や初期の有線通信で広く用いられた方式であり、複数の電話通話を一本の長距離ケーブルで同時に伝送するために発展しました。原理はラジオ放送の各局が異なる周波数で電波を発信していることと同じで、受信側はチューニング(選局)によって必要な信号のみを取り出します。
現代における主な応用例は以下の通りです。
- ADSL・VDSL:電話線を利用したブロードバンドで、音声帯域とデータ帯域を周波数で分割
- ケーブルテレビ:多チャンネルを各周波数に割り当てて同一ケーブルで配信
- アナログFM/AM放送:各放送局が異なる搬送波周波数で送信
- OFDM(直交周波数分割多重):FDMを発展させた方式で、LTE・5G・Wi-Fiの物理層に広く採用
デジタル通信では、FDMを発展させたOFDM(Orthogonal FDM)が現代の無線通信規格の中核技術となっており、周波数分割多重の考え方は現在も通信インフラの根幹を支えています。時分割多重(TDM)・符号分割多重(CDM)と並ぶ主要な多重化方式として、情報通信の基礎知識として重要な概念です。
使い方・例文
「ADSLは周波数分割多重を使い、同じ電話線で音声通話とインターネット通信を同時に行う」というように、通信技術・ネットワーク工学の解説で登場します。
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