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偽発見率とは?

ぎはっけんりつ

発見率(FDR)とは、多重検定において「有意と判定した検定のうち、実際は偽陽性である割合」を制御する指標です。

発見率(False Discovery Rate、FDR)は、多重比較問題への対処として提案された概念で、「有意と宣言した検定結果のうち偽陽性が占める期待割合」を一定以下(通常5%や10%)に抑えることを目標とします。1995年にBenjaminiとHochbergによって提唱されました。

ファミリーワイズ誤り率(FWER)との違いが重要です。ボンフェローニ補正などのFWER制御は「1件でも誤検出しない確率」を保証するため非常に保守的になりますが、FDR制御は「誤検出をゼロにはしないが、全陽性の中の誤検出割合を抑える」という考え方で、より多くの真の発見を見逃さない特徴があります。

Benjamini-Hochberg(BH)法は最も広く使われるFDR制御手順で、以下のステップで行います。

  • m個の検定のp値を昇順に並べ、順位をi(1〜m)とする
  • 各p値を「FDR水準q × i / m」と比較する
  • 条件を満たす最大のiまでの検定をすべて有意と判定する

FDRは遺伝子発現マイクロアレイ解析、ゲノムワイド関連解析(GWAS)、神経画像研究(fMRI)など、一度に数万件の検定を行うオミクス研究・生物医学分野で標準的な手法として用いられています。

使い方・例文

ゲノムワイド関連解析で数十万のSNPを同時に検定する際、FDRを5%に設定したBH法を適用すると、「有意とされたSNPの中で約5%が偶然の誤検出である」ことを許容しつつ、真の関連SNPを効率よく発見する目的で使われます。

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