ランダウの相転移理論とは?
らんだうのそうてんいりろん
ランダウの相転移理論とは、物質が固体・液体・気体などの相を移り変わる際の対称性の変化を、秩序変数という概念を用いて統一的に記述したソ連の物理学者レフ・ランダウによる理論です。
相転移とは、水が氷になる・磁石が磁性を失うなど、物質が温度・圧力などの変化によって異なる相へと移り変わる現象です。レフ・ランダウは1937年にこれらの現象を統一して扱う理論的枠組みを提唱しました。
ランダウ理論の核心は秩序変数(Order Parameter)という概念です。秩序変数は相の対称性を特徴づける量で、対称性の高い相(高温・無秩序相)ではゼロになり、対称性の低い相(低温・秩序相)でゼロでない値をとります。例えば磁性体では自発磁化が秩序変数にあたります。
理論では自由エネルギーを秩序変数のべき級数として展開し、その最小化条件から相転移の性質を導きます。重要な分類として以下があります。
- 連続相転移(二次相転移):秩序変数がゼロから連続的に変化し、転移点で比熱や感受率が発散する
- 不連続相転移(一次相転移):秩序変数が不連続に跳び、潜熱を伴う(例:氷が水になる融解)
ランダウ理論は現象論的(マクロな変数で記述)であるため、転移点近傍では揺らぎの効果を考慮できないという限界がありますが、その後ウィルソンの繰り込み群理論で精緻化されました。強磁性・超伝導・液晶の相転移など広範な現象の理解に今も基礎として用いられています。
使い方・例文
鉄の磁石が高温(キュリー点以上)で磁性を失い、冷えると再び磁化するのは連続相転移の一例で、ランダウ理論では自発磁化を秩序変数として温度依存性を定量的に記述できます。
この用語をシェア
最終更新: