ムラサキインコとは?
むらさきいんこ
ムラサキインコとは、日本の沿岸や内湾の岩礁・漁港周辺に生息するイガイ科の二枚貝で、食用としても利用される身近な貝のひとつです。
ムラサキインコ(紫飯匙、学名:Mytilus galloprovincialis)は、イガイ科に属する二枚貝です。「ムラサキイガイ」とも呼ばれ、殻の外面が紫黒色〜黒青色を帯びていることがその名の由来とされています。殻長は成体で5〜10センチメートルほどで、殻の縁がほぼ楕円形に近い形をしています。
ムラサキインコは元々ヨーロッパ原産の貝とされており、船舶のバラスト水や船底に付着して世界各地に広がったと考えられています。日本では明治〜大正期以降に定着し、現在では本州から九州にかけての岩礁・コンクリート護岸・漁港の壁面などに密集して群生しています。潮間帯から浅い水深帯にかけて棲息し、岩や構造物に足糸(そくし)で固着して生活します。
食用としての利用についても知られており、フランス・スペインなどヨーロッパではムール貝(Moule)として広く食べられています。日本ではヨーロッパほど一般的ではないものの、地域によっては食用に採取されます。一方で、赤潮発生時に有毒プランクトンを濃縮する「貝毒」を蓄積することがあるため、採取・食用の際には地方自治体の貝毒情報の確認が必要です。
生態系においては、岩礁の生物群集の中で重要な位置を占め、カイツブリ・ウミネコなどの海鳥や、ヒトデ・カニ類の捕食対象にもなっています。
使い方・例文
漁港や岩壁に密集して黒紫色の殻を並べているムラサキインコは、潮干狩りや磯観察の際にひときわ目を引く存在です。
この用語をシェア
最終更新: