ヘルマン・ムテジウスとは?
へるまん・むてじうす
ヘルマン・ムテジウスはドイツ工作連盟を創設し、近代デザイン運動の礎を築いたドイツの建築家です。
ヘルマン・ムテジウス(Hermann Muthesius、1861〜1927年)は、ドイツの建築家・建築評論家で、近代デザインと工業生産を結びつけた思想の先駆者として知られています。プロイセン政府の職員としてイギリスに派遣された経験を持ち、当時のイギリスで盛んだったアーツ・アンド・クラフツ運動を詳細に研究・報告しました。
帰国後、ムテジウスはイギリスの住宅建築や手工芸の思想をドイツに紹介し、その知見をもとに1907年、ドイツ工作連盟(Deutscher Werkbund)の設立に中心的な役割を果たしました。ドイツ工作連盟は、工業生産とデザインの質的向上を目的とした組織で、後のバウハウス運動にも大きな影響を与えました。
ムテジウスの思想の核心は「標準化(Typisierung)」にあります。芸術的なデザインを工業生産に組み込み、良質な製品を大量に生産することで社会全体の生活水準を高めるべきだと主張しました。この考え方は、ヘンリー・ファン・デ・ヴェルデらとの論争を引き起こしながらも、近代デザイン理論の礎となっています。
イギリスの著作『イギリスの住宅』(Das englische Haus、1904〜1905年)は今も建築・デザイン史の重要文献として参照されています。
使い方・例文
ドイツ工作連盟の設立や標準化の議論は、のちのバウハウスや現代のインダストリアルデザインの思想的出発点として、デザイン史の授業でよく取り上げられます。
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