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シュワルツの補題とは?

しゅわるつのほだい

複素解析において、単位円板から単位円板への正則写像の大きさを制限する基本的な補題です。

シュワルツの補題(Schwarz's lemma)とは、複素解析における基本的な結果のひとつで、単位開円板D(|z|<1)から単位開円板への正則写像f:D→Dがf(0)=0を満たすとき、すべてのzに対して|f(z)|≤|z|および|f'(0)|≤1が成り立つことを述べた定理です。さらに等号が成立するのは、fが回転(f(z)=e^{iθ}z)である場合に限ります。

証明最大値原理を応用します。g(z)=f(z)/z(z≠0のとき)を定義すると、gは単位円板で正則かつ|g(z)|≤1となり、等号成立の条件から定数関数でなければ等号は達成されないことが示されます。この発想はシンプルでありながら強力な結論を導きます。

シュワルツの補題の重要な応用のひとつが、単位円板の正則自己同型(自分自身への全単射正則写像)の完全な分類です。f(0)=0の場合は回転のみで、一般にはメビウス変換(または線形分数変換)の形をとることが分かります。これにより単位円板の幾何学的対称性が完全に記述されます。

複素解析の基礎理論だけでなく、双曲幾何・確率論・制御理論など幅広い分野でシュワルツの補題を一般化した形(シュワルツ-ピック補題など)が使われており、複素関数論の核心的補題のひとつです。

使い方・例文

単位円板上で定義された正則関数が原点を固定するとき、その関数が円板内の点をどの程度「縮める」かの上界をシュワルツの補題で評価します。

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