コルモゴロフの公理とは?
こるもごろふのこうり
コルモゴロフの公理とは、確率論を数学的に厳密に基礎づけるために定められた3つの基本規則のことです。
コルモゴロフの公理とは、ソビエトの数学者アンドレイ・コルモゴロフが1933年に著書『確率論の基礎』で提唱した、確率を公理的に定義するための3つの規則です。この公理系により、確率論は測度論を基盤とした厳密な数学として確立されました。
3つの公理の内容は次のとおりです。
- 非負性:任意の事象Aに対して、確率P(A)は0以上の実数である。
- 規格化:標本空間全体の確率P(Ω)は1である。
- 加法性(σ加法性):互いに排反な事象の無限列について、その和事象の確率は各事象の確率の和に等しい。
これらの公理から、補事象の確率や条件付き確率、確率変数の期待値といった確率論の主要な定理がすべて論理的に導出されます。たとえば「起こらない確率はP(A complement)=1−P(A)」という身近な法則も、この公理から自然に証明できます。
コルモゴロフ以前の確率論は「同様に確からしい場合の数を数える」という古典的定義に頼っており、複雑な事象や連続した確率空間には対応しきれませんでした。公理化によって確率論は統計学・物理学・情報理論・金融工学など広範な分野の数理基盤となりました。
使い方・例文
サイコロを1回振るとき、1の目が出る確率は1/6ですが、これが「0以上」「全事象の確率が1」「排反事象の確率は足し合わせられる」という3公理をすべて満たしていることを確認する授業例が代表的です。
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