ゲーリー・ベッカーとは?
げーりー・べっかー
ゲーリー・ベッカーとは、20世紀アメリカの経済学者で、犯罪・差別・家族・教育など非市場領域に経済学的手法を応用した「人的資本論」の提唱者であり、1992年にノーベル経済学賞を受賞した人物です。
ゲーリー・スタンレー・ベッカー(Gary Stanley Becker、1930〜2014年)は、ペンシルベニア州出身のアメリカの経済学者で、シカゴ大学で長く教壇に立ちました。ミルトン・フリードマンらに師事してシカゴ学派の代表的論客となり、1992年にノーベル経済学賞を受賞しました。
ベッカーの最大の特徴は、経済学の分析ツールである合理的選択モデルを従来の市場取引の枠を越えて人間行動全般に適用したことです。彼のアプローチは「経済学的帝国主義」とも呼ばれます。
主要な研究領域と貢献は以下のとおりです。
- 人的資本論:教育や職業訓練への投資を「資本投資」としてとらえ、個人の生産性と賃金の関係を説明した(著書『人的資本』1964年)
- 差別の経済学:雇用差別を雇用主の「差別の嗜好」から説明し、競争市場では差別は縮小するという命題を提示
- 犯罪の経済分析:犯罪者が費用と便益を比較して行動するという合理的選択モデルの適用
- 家族の経済学:結婚・離婚・出生率などを合理的決定として分析
ベッカーの研究は経済学の守備範囲を大幅に広げ、社会学・心理学・法学との融合を促し、今日の行動経済学や公共政策論にも深い影響を与えています。
使い方・例文
「教育への投資は将来所得を高める人的資本への投資である」という考え方はベッカーの人的資本論に基づいており、教育政策や奨学金制度の経済的根拠を論じる際に引用されます。
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