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クオラムセンシングとは?

くおらむせんしんぐ

クオラムセンシングとは、細菌が周囲の仲間の密度を化学シグナルで感知し、集団として遺伝子発現を協調制御するコミュニケーション機構です。

クオラムセンシング(Quorum sensing)は、細菌が産生・分泌する低分子化合物(オートインデューサー)を介して細菌集団の密度を感知し、密度が一定閾値(クオラム)を超えると特定の遺伝子群の発現を集団として切り替える情報伝達機構です。1990年代以降に研究が急速に進んだ概念で、細菌が「個」ではなく「集団」として振る舞うことを示す重要な発見です。

オートインデューサーの代表的な種類として、グラム陰性菌ではN-アシルホモセリンラクトン(AHL)、グラム陽性菌ではオリゴペプチドなどが知られており、さらに種間コミュニケーションに関与するオートインデューサー2(AI-2)も存在します。

クオラムセンシングによって制御される生命現象には以下のものがあります。

  • バイオフィルム形成:複数の細菌が集合し抗菌薬耐性の高い膜状構造を形成します
  • 毒素・病原因子の産生:感染時に集団で毒素を放出し宿主を攻撃します
  • 発光:ルシフェリンの産生制御(海洋性発光細菌の例)
  • 胞子形成・生物発光・抗生物質産生など

クオラムセンシングの阻害(クオラムクエンチング)は、耐性菌問題への新たなアプローチとして医療・農業分野で研究が進んでいます。

使い方・例文

慢性気道感染症でバイオフィルムを形成する緑膿菌の病原性を説明する際や、新しい抗菌戦略の研究紹介でクオラムセンシングという言葉が登場します。

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