オービュッソンとは?
おおびゆつそん
オービュッソンは、フランス中部のオービュッソン市で数百年にわたって受け継がれてきた、ヨーロッパを代表するタペストリーの産地・様式です。
オービュッソン(Aubusson)は、フランス中部クルーズ県に位置する町の名であり、そこで生産される手織りタペストリーおよびその様式の総称でもあります。同地のタペストリー製造は15世紀頃から始まったとされ、17世紀にはルイ14世の勅命によって王立製作所の認定を受け、フランス王室や貴族の宮殿を飾る豪華なタペストリーを産出しました。
オービュッソンのタペストリーはウール・シルクを素材とし、職人が縦糸に色とりどりの横糸を手で織り込む「綴れ織り」の技法で制作されます。神話・狩猟・田園風景などをモチーフにした古典的な作品から、20世紀には画家ジャン・リュルサが地域の職人と組んで現代アートを取り入れた「新しいタペストリー」運動を起こし、ピカソやシャガールなどの原画を基にした作品も生み出されました。
2009年にはオービュッソンのタペストリーの製作技術がユネスコの「人類の無形文化遺産」に登録され、フランスの誇る織物文化として国際的な認知を得ています。現在も工房が活動を続けており、美術館「シテ・ドゥ・ラ・タピスリー」では歴史作品と現代作品を展示しています。
「オービュッソン」という名は、高品質なフランス製手織りタペストリー全般を指す代名詞としても使われます。
使い方・例文
室内装飾や美術史の文脈で「このサロンの壁を飾るオービュッソンのタペストリーは18世紀の作品だ」のように用いられます。
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