エピクロスとは?
えぴくろす
エピクロスとは、古代ギリシャの哲学者で、快楽を人生の最高善とする「エピクロス主義」を創始しましたが、その快楽とは欲望の充足ではなく心の平静(アタラクシア)を指すものでした。
エピクロス(Epikouros、前341年頃〜前270年頃)は、エーゲ海のサモス島に生まれた古代ギリシャの哲学者です。アテネに「庭(ケポス)」と呼ばれる学校を開き、弟子たちと共同生活をしながら哲学を実践しました。当時としては珍しく、女性や奴隷も学び舎に受け入れたことで知られています。
エピクロスの哲学の中心は「快楽主義(ヘドニズム)」ですが、これは一般的なイメージとは大きく異なります。彼のいう快楽とは、派手な宴や官能的な刺激ではなく、苦痛や不安のない穏やかな状態、すなわちアタラクシア(心の平静)とアポニア(身体的苦痛の不在)を意味します。
彼は快楽を次の3種類に分類しました。
- 自然で必要な欲求(食・住など):満たすべき
- 自然だが必要でない欲求(美食など):節制すべき
- 自然でも必要でもない欲求(名声・権力など):排除すべき
また、エピクロスは死への恐怖を哲学で克服しようとしました。「死は我々にとって何でもない。なぜなら我々が存在するとき死は存在せず、死が存在するとき我々は存在しない」という有名な言葉は、合理的な思考によって死の恐れを取り除こうとした彼の立場を示しています。
エピクロスの思想は後世の快楽主義哲学や功利主義にも影響を与え、現代においても「シンプルな生活のなかに真の幸福を見出す」という発想として再評価されています。
使い方・例文
「エピクロスの幸福論は、消費社会への反省として現代でもしばしば参照される」といった文脈や、哲学史の授業でプラトン・アリストテレスに続く思想家として登場します。
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