アーウィン・シャルガフとは?
あーうぃんしゃるがふ
アーウィン・シャルガフはオーストリア出身の生化学者で、DNAの塩基組成に関する「シャルガフの規則」を発見し、二重らせん構造解明への道を開きました。
アーウィン・シャルガフ(Erwin Chargaff、1905〜2002年)は、オーストリア帝国(現在のウクライナ西部)生まれの生化学者です。ウィーン大学で化学を学んだのちにベルリン、イェール大学、パリで研究を行い、ナチスの台頭を機に渡米してコロンビア大学に長年在籍しました。
シャルガフの最大の功績は、1950年前後に明らかにした「シャルガフの規則」です。多様な生物種のDNAを化学分析した結果、以下の法則性を発見しました。
- DNAにおけるアデニン(A)の量はチミン(T)の量とほぼ等しい
- グアニン(G)の量はシトシン(C)の量とほぼ等しい
- A+T対G+Cの比率は生物種によって異なる
この発見はDNAが単純な繰り返し構造ではなく、生物種ごとに固有の塩基配列を持つ情報分子であることを示唆し、1953年のワトソンとクリックによるDNA二重らせん構造モデルの構築に不可欠な根拠となりました。塩基のA—T、G—C対合はシャルガフの規則を数学的に満たすものです。
皮肉なことにシャルガフ自身はノーベル賞を受賞できず、晩年はワトソン・クリック・フランクリンへの評価をめぐって複雑な思いを吐露した著作でも知られます。それでも彼の業績は分子生物学の礎として揺るぎない地位を占めています。
使い方・例文
高校や大学の生物・生化学の授業でDNAの塩基対を学ぶ際、「シャルガフの規則」という言葉とともにその発見者として紹介されます。
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