顔真卿とは?
がんしんけい
顔真卿とは、唐代中期の政治家・書家で、力強く雄大な楷書「顔体(がんたい)」を完成させ、王羲之と並ぶ中国書道史上最大の巨人として崇められています。
顔真卿(がんしんけい、709年〜785年)は、中国・唐代中期の政治家であり、書法史に燦然たる足跡を残した書家です。字(あざな)は清臣(せいしん)。琅琊(現在の山東省)の出身で、儒学の名門・顔氏の家系に生まれました。
官僚としては吏部尚書・太子太師などの要職を歴任しました。755年に起きた「安史の乱」では反乱に屈せず忠節を貫き、のちに782年の「四王の乱」の際には説得のために賊地へ赴き、785年に殺害されました。その忠烈な生涯は後世から高く評価され、書の人格的背景としても語られます。
書法においては、それまで主流だった王羲之系統の優美で流麗な書風とは一線を画し、骨格の太い力強い楷書を確立しました。この書風は「顔体(がんたい)」と呼ばれ、以下のような特徴を持ちます。
- 横画は細く、縦画は太い「蚕頭燕尾(さんとうえんび)」の筆法
- 文字全体に丸みと重量感がある
- 字形が正方形に近く、堂々とした風格
代表作に『顔氏家廟碑』『多宝塔碑』『祭姪文稿(さいてつもんこう)』などがあります。特に『祭姪文稿』は行書の名品として王羲之の『蘭亭序』に次ぐ天下第二の行書と称されます。現代でも日中の書道教育で必修の古典として位置づけられています。
使い方・例文
書道で「顔真卿の多宝塔碑を臨書する」と言えば、唐代の名書家・顔真卿が書いた楷書の碑文を手本に練習することで、力強く堂々とした書風を学ぶ取り組みです。
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