稗田阿礼とは?
ひえだのあれ
稗田阿礼とは、天武天皇に仕えた舎人で、日本最古の歴史書『古事記』編纂の礎となる帝紀・旧辞を暗誦したとされる人物です。
稗田阿礼(ひえだのあれ、生没年不詳)は、7世紀後半に天武天皇に仕えた舎人(とねり)で、『古事記』の序文に記された歴史的人物です。天武天皇の命により、当時伝わっていた「帝紀(てんき)」と「旧辞(くじ)」を誦み習い、記憶したとされています。
天武天皇は誤りの多くなった各氏族の伝承・歴史記録を正すため、阿礼に内容を口誦で覚えさせたと伝わります。その後、天武天皇が崩御したため事業は中断しましたが、元明天皇の代になって太安万侶が阿礼の誦む内容を書き取り、712年に『古事記』三巻が完成しました。
稗田阿礼については不明な点が多く、次のような議論があります。
- 性別についても男性・女性の両説があり確定していない
- 実在の人物か、架空・象徴的存在かという議論も過去にあった
- 「阿礼」という名が特異であることから、固有名詞ではなく役職・能力の呼称という説もある
稗田阿礼の存在は、文字に頼らず口承で歴史・神話を伝えた当時の伝承文化の重要性を示しており、日本の古代史研究において欠かせない人物です。
使い方・例文
「『古事記』の成立を学ぶとき、稗田阿礼が神話や歴史を暗記し、それを太安万侶が書き記したという二人の役割分担が必ずセットで説明されます。」
この用語をシェア
最終更新: