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王鐸とは?

おうたく

王鐸とは、中国明末清初の書家で、行書草書において独自の力強い筆法を確立した人物です。

王鐸(おうたく、1592〜1652年)は、中国の明末清初期を生きた書家・政治家で、字は覚斯、号は嵩樵・痴庵などを称しました。河南省孟津の出身で、官僚として明朝に仕えた後、清朝に降って高官の地位を得ましたが、その行為は後世「変節」と評価されることもありました。

書の世界では、行書・草書を中心に独自の世界を確立したことで知られます。王羲之の書法を徹底的に学びながらも、それを超えた豪快かつ変化に富んだ筆致が特徴で、縦長の掛け軸(大幅作品)における縦連綿の筆法は特に評価が高く、「涨墨(ちょうぼく)」と呼ばれる墨をたっぷり含ませた技法も駆使しました。

王鐸の書の特徴を挙げると、以下の点が際立ちます。

  • 大きな紙面を縦横無尽に動く動的な筆線
  • 湿潤な墨と渇筆を巧みに組み合わせたリズム感
  • 王羲之の古典を基盤としながら個性を強く打ち出した表現
  • 縦に連続する草書体の流れるような連綿

日本には江戸時代から王鐸の書が伝わり、近代以降も書道界に大きな影響を与えました。現代の書道教育や公募展においても、王鐸風の書法を学ぶ流派が多く存在し、その影響は中国・日本・韓国にわたります。

使い方・例文

書道の展覧会で、縦長の大幅に迫力ある草書が連なる作品を目にしたとき、「王鐸の書法を手本にした作品だ」と解説されることがあります。

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