抗核抗体とは?
こうかくこうたい
抗核抗体とは、自己の細胞核成分に対して産生される自己抗体で、自己免疫疾患の診断指標として広く用いられる検査項目です。
抗核抗体(ANA:Antinuclear Antibody)とは、本来は外敵から身体を守るはずの免疫系が、自己の細胞核内に存在するDNA・RNA・タンパク質などの成分を「異物」として認識し、これに対して産生する自己抗体の総称です。
健康な人でも低力価(弱い反応)の抗核抗体が検出されることがありますが、高力価で陽性となる場合は、免疫系の異常調節による自己免疫疾患の存在を強く示唆します。血液を用いた蛍光抗体法(IIF法)で検査され、結果は力価(1:40、1:80など)と蛍光パターン(均一型・斑紋型・辺縁型・核小体型など)で表されます。
抗核抗体が陽性となる主な疾患には以下があります。
- 全身性エリテマトーデス(SLE)
- 全身性硬化症(強皮症)
- シェーグレン症候群
- 混合性結合組織病(MCTD)
- 多発性筋炎・皮膚筋炎
蛍光パターンや対応する特異的自己抗体(抗ds-DNA抗体・抗Sm抗体など)を組み合わせて解析することで、疾患の絞り込みや病勢の評価に役立てられます。スクリーニング検査として非常に有用ですが、陽性であっても必ずしも疾患を意味するわけではなく、臨床症状との総合判断が不可欠です。
使い方・例文
健診などで「抗核抗体が陽性」と指摘された場合に、追加の自己抗体検査や膠原病専門外来での精査が行われる場面で登場します。
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