原子時計とは?
げんしどけい
原子時計とは、原子の電磁波吸収・放射の周波数を基準に時間を計る装置で、数億年に1秒程度の誤差しか生じないとされる超高精度な時計です。
原子時計とは、セシウム・ルビジウム・水素などの原子が特定の周波数の電磁波を吸収・放射する性質(量子遷移)を利用して、極めて正確な時間の基準を作り出す装置です。1955年にイギリスで初の実用的なセシウム原子時計が開発されて以来、標準時刻の基盤として世界中で利用されています。
現在の国際単位系(SI)における「1秒」の定義は、セシウム133原子の基底状態の2つの超微細エネルギー準位間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍と定められています。この定義そのものが原子時計の動作原理に基づいており、時間の単位を支える最も根本的な計測器といえます。
原子時計の主な種類と特徴は次のとおりです。
- セシウム原子時計:標準的な種類で国家標準時に広く採用
- ルビジウム原子時計:小型・安価で通信基地局やGPS衛星に搭載
- 水素メーザー原子時計:短期安定性が高く、電波天文学などに活用
- 光格子時計:次世代型でさらに高精度(10の18乗分の1の精度を目指す研究段階)
原子時計はGPSシステム・インターネットの時刻同期(NTP)・金融取引のタイムスタンプ・電波時計の標準電波送信など、現代社会の多くのインフラを支える縁の下の力持ちです。
使い方・例文
スマートフォンやカーナビに使われるGPSは、複数の衛星に搭載された原子時計の信号を利用して位置を計算しており、原子時計の精度が測位の正確さに直結しています。
この用語をシェア
最終更新: