割引前将来キャッシュ・フローとは?
わりびきまえしょうらいきゃっしゅふろー
割引前将来キャッシュ・フローとは、時間的な価値調整(割引)を行う前の将来に生じると見込まれる現金収支の合計額です。
割引前将来キャッシュ・フロー(わりびきまえしょうらいキャッシュ・フロー)とは、ある資産や事業が将来にわたって生み出すと予測されるキャッシュ・フローの単純合計額であり、現在価値に換算するための割引計算を加える前の金額を指します。
通常の企業評価や資産評価では、将来のキャッシュ・フローは遠い将来ほど価値が低いという「貨幣の時間価値」を反映するために、割引率を用いて「割引後現在価値(DCF)」に換算します。これに対して、割引前将来キャッシュ・フローは時間価値を考慮せずに、単純に将来のキャッシュ・フローを足し合わせた概念です。
会計上この概念が特に重要になるのは、固定資産の減損テストにおいてです。日本の会計基準(企業会計基準第6号「固定資産の減損に係る会計基準」)では、固定資産の帳簿価額と「割引前将来キャッシュ・フローの総額」を比較し、帳簿価額のほうが大きい場合に減損の兆候があると判断します(ステップ1)。その後、実際の減損損失の測定(ステップ2)では割引後の回収可能価額と比較します。
つまり、割引前将来キャッシュ・フローは減損の認識判定の基準として使われており、保守的な評価の観点から割引後の価値よりも大きな金額になります。
使い方・例文
固定資産の減損会計を学ぶ際や公認会計士・税理士試験の論点として登場します。「割引前CFが帳簿価額を下回ったら減損を認識する」という判定ステップの説明で使われます。
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