伊藤仁斎とは?
いとうじんさい
伊藤仁斎とは、江戸時代前期に活躍した儒学者で、古典テキストに直接戻る「古義学」を唱え、日本儒学の刷新に大きく貢献した人物です。
伊藤仁斎(いとう じんさい、1627〜1705年)は江戸時代前期の儒学者で、京都堀川に生まれました。私塾「古義堂(堀川塾)」を開き、生涯にわたって多くの弟子を育てました。その学問は子の伊藤東涯に受け継がれ、「堀川学派」として発展しました。
仁斎の学問的立場は「古義学(こぎがく)」と呼ばれます。宋代に大成された朱子学が形而上学的・理論的に発展しすぎたと批判し、孔子・孟子の原典(『論語』『孟子』)に直接立ち返ってその本来の意味を読み解くことを主張しました。とりわけ『論語』を「最上至極の書」と位置づけ、その注釈書として『論語古義』を著しています。
仁斎が重視した概念は以下のようなものです。
- 「仁」と「愛」— 人間の道徳の根本として愛・思いやりを重視
- 「活物(かつぶつ)」— 道を生きた動きのある概念として捉える立場
- 日常の実践道徳— 観念論より現実の人間関係における倫理を優先
仁斎の思想は荻生徂徠の「古文辞学」にも影響を与えたとされ、江戸儒学史における重要な転換点を担いました。現代でも、テキストの原義に立ち返るという解釈姿勢は古典研究の手本として評価されています。
使い方・例文
日本の江戸儒学を学ぶ際や、朱子学批判の流れを解説する文脈で、古義学の創始者として伊藤仁斎の名前が取り上げられます。
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