ヨーゼフ・シュンペーターとは?
よーぜふ・しゅんぺーたー
ヨーゼフ・シュンペーターとは、20世紀前半のオーストリア出身の経済学者で、「イノベーション」と「創造的破壊」の概念を提唱し、資本主義の動態的発展を理論化した人物です。
ヨーゼフ・シュンペーター(Joseph Alois Schumpeter、1883〜1950年)は、オーストリア=ハンガリー帝国(現チェコ)生まれの経済学者です。ウィーン大学でボエーム=バヴェルクらに師事した後、グラーツ大学教授、オーストリア財務大臣を経て、1932年にハーバード大学に移り終生そこで研究を続けました。
シュンペーターの最大の理論的貢献は、1911年の著作『経済発展の理論』で提示したイノベーション(革新)の概念です。彼は資本主義の成長の原動力が静的な均衡の調整ではなく、企業家(アントレプレナー)による新結合──新製品・新生産方法・新市場の開拓など──にあると論じました。
さらに1942年の著作『資本主義・社会主義・民主主義』では「創造的破壊」(creative destruction)という概念を提示しました。これは新しいイノベーションが既存の産業・企業・技術を絶え間なく破壊しながら経済を発展させる動態的プロセスを指します。
主要な貢献は以下のとおりです。
- 企業家(アントレプレナー)の革新的役割の理論化
- 景気循環論:コンドラチェフ波など複数の波動の統合
- 創造的破壊による資本主義の長期変動の分析
- イノベーション論の先駆的展開
シュンペーターの思想は20世紀後半のIT革命や現代のスタートアップ論に再び脚光を浴び、現代の経営学・起業論においても頻繁に参照されています。
使い方・例文
スマートフォンの登場が従来の携帯電話メーカーを急速に衰退させた現象は、「創造的破壊」の現代的な典型例として経営学の授業でよく引用されます。
この用語をシェア
最終更新: