モノクローナル抗体薬とは?
ものくろーなるこうたいやく
モノクローナル抗体薬とは、特定の標的分子だけを狙い撃ちにする人工的に作られた抗体を利用した医薬品で、がんや自己免疫疾患などの治療に広く用いられています。
モノクローナル抗体薬(Monoclonal antibody drug)とは、単一のB細胞クローンから産生された、特定の抗原に対して高い特異性を持つ抗体を医薬品として利用したものです。1975年にケーラーとミルスタインによってハイブリドーマ技術が開発されたことで実用化の道が開かれ、現在では多くの疾患治療に欠かせない生物学的製剤となっています。
モノクローナル抗体薬の最大の特徴は「標的への高い特異性」です。がん細胞の表面タンパク質、炎症に関わるサイトカイン、免疫チェックポイント分子など、特定の分子だけに結合するよう設計されているため、従来の化学療法に比べて正常細胞への影響が少ない治療が可能です。
主な応用領域と代表的な薬物を示します。
- がん治療:トラスツズマブ(HER2陽性乳がん)、ベバシズマブ(VEGFを標的とした抗腫瘍血管新生)、ニボルマブ・ペムブロリズマブ(免疫チェックポイント阻害薬)
- 自己免疫疾患:インフリキシマブ・アダリムマブ(TNF-α阻害による関節リウマチ等)、ウステキヌマブ(乾癬)
- アレルギー・喘息:オマリズマブ(IgEを標的)
抗体の由来によりマウス型・キメラ型・ヒト化型・完全ヒト型に分類され、より免疫原性が低い完全ヒト型の開発が進んでいます。製造コストが高いため薬価が高くなりやすいことが課題です。
使い方・例文
がんの分子標的治療や関節リウマチの生物学的製剤治療の場面で、主治医から「この薬はモノクローナル抗体薬で、特定のタンパク質だけをブロックします」と説明される機会が増えています。
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