ペドロ・カルデロン・デ・ラ・バルカとは?
ぺどろ・かるでろん・で・ら・ばるか
ペドロ・カルデロン・デ・ラ・バルカとは、17世紀スペインの劇作家で、『人生は夢』をはじめとする哲学的・宗教的な作品によってスペイン黄金時代の演劇を代表する人物です。
ペドロ・カルデロン・デ・ラ・バルカ(1600〜1681)はマドリード生まれのスペインの劇作家・詩人です。スペイン文学の「黄金時代(シグロ・デ・オロ)」に生き、ロペ・デ・ベガの後を継いで宮廷劇作家の頂点に立ちました。生涯に120篇以上の戯曲と多数の宗教劇(アウト・サクラメンタル)を残したとされます。
最も有名な作品は『人生は夢(La vida es sueño)』(1635年頃初演)です。塔に幽閉された王子セヒスムンドが現実と夢の区別に苦しみながら自由と徳の意味を問う哲学的悲劇で、バロック演劇の最高傑作のひとつに数えられます。「人生は夢にすぎない」という主題は、デカルトの懐疑哲学とも共鳴し、ヨーロッパ思想史にも影響を与えました。
彼の作品には大きく分けて以下の系統があります。
- 名誉劇——スペイン社会の「名誉(オノール)」観念を軸にした悲劇
- ケープ・ソード劇——恋愛と名誉をめぐる喜劇的冒険劇
- 宗教劇(アウト)——カトリックの神学的テーマを寓意的に描く一幕劇
カルデロンは晩年に聖職者となり、宗教劇の創作に専念しました。その精緻な詩的言語とバロック的な象徴性はシラーやゲーテにも高く評価され、ドイツ・ロマン主義の作家たちがスペイン演劇を「再発見」する際の中心的存在となりました。
使い方・例文
「人生は夢かもしれない」という哲学的問いを論じる際や、バロック演劇を授業で学ぶ際に、カルデロンの『人生は夢』は必ずといっていいほど引用される作品です。
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