ツンドラ植生とは?
つんどらしょくせい
ツンドラ植生とは、北極圏や高山帯の極寒・短い夏の環境に適応した、樹木を持たない低茎植物・苔類・地衣類を中心とした植物群落のことです。
ツンドラ植生とは、北極圏(アラスカ・カナダ北部・シベリア・スカンディナビア北部・グリーンランド沿岸など)および高山帯(高山ツンドラ)に成立する植物群落です。樹木が生育できないほどの低温・短い生育期間・薄い活動層(凍土の上の融解層)という厳しい条件に適応しています。
ツンドラ植生の主な構成要素は以下の通りです。
- 矮性低木:ドワーフバーチ・ヤナギ・コケモモなど、丈が低く風雪に耐える木本植物
- 草本植物:コットングラス(綿毛の穂が特徴)・スゲ類・イネ科草本
- コケ類・地衣類:スファグナム(水苔)やトナカイゴケ(クラドニア)などが地面を覆う
これらの植物は、短い夏の間に素早く光合成を行い、地表近くに根を張り、葉を小型化・毛状化することで蒸散を抑えるなど、厳しい環境への適応を示します。また、永久凍土層が地表の水を保持するため、湿原状の環境が広がる地域も多くみられます。
気候変動により、ツンドラ植生は近年大きな変化を受けています。温暖化に伴い低木が侵入する「ツンドラの低木化」が観測されており、生態系バランスや炭素蓄積(泥炭)への影響が世界的に注目されています。
使い方・例文
アラスカの北極国立野生生物保護区を訪れると、夏の短い期間だけ花を咲かせるコットングラスの白い穂や、地面を覆う地衣類など、ツンドラ植生の典型的な景観を観察することができます。
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