タウ粒子とは?
たうりゅうし
タウ粒子とは、電子・ミュオンと同じレプトンファミリーに属する最も重い荷電レプトンで、約3477倍の質量を持ちます。
タウ粒子(tau lepton、τ粒子)は素粒子の標準模型においてレプトンの第3世代に分類される基本粒子です。電子(第1世代)・ミュオン(第2世代)と同様に電荷-1を持ちますが、質量は約1776.9 MeV/c²と電子の約3477倍に達し、荷電レプトンの中で最も重い粒子です。
タウ粒子の寿命は約2.9×10⁻¹³秒と非常に短く、生成された直後にほぼ即座に崩壊します。崩壊モードにはレプトニック崩壊(電子またはミュオンとニュートリノへの崩壊)とハドロニック崩壊(πやKなどのハドロンを含む崩壊)があり、ハドロニック崩壊が全体の約65%を占めます。
タウ粒子は高エネルギー加速器実験、とくに電子・陽電子衝突実験で対生成されます。以下の点で素粒子物理学において重要な役割を果たします。
- レプトン普遍性(3世代の結合強度の一致)の検証
- ヒッグス粒子のタウへの崩壊測定(湯川結合の確認)
- CP対称性の破れ探索
- ニュートリノ質量階層の理解
タウ粒子の発見(1975年頃)は素粒子に第3世代が存在することを初めて示し、b・tクォーク発見の布石となった重要な成果です。
使い方・例文
LHCやBファクトリー(KEKBなど)の実験では、生成されたタウ粒子の崩壊産物を精密に測定し、標準模型の予測と比較することで新物理の兆候を探します。タウのハドロニック崩壊は強い相互作用の性質を調べる「清潔な」実験室としても利用されます。
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