ジョルジョ・デ・キリコとは?
じょるじょ・で・きりこ
ジョルジョ・デ・キリコとは、20世紀イタリアの画家で、奇妙な遠近法と不安感を漂わせる「形而上絵画」を創始し、シュルレアリスムに多大な影響を与えた芸術家です。
ジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico, 1888〜1978)は、ギリシャ生まれのイタリア人画家です。ドイツに留学してベックリンやクリンガーの象徴主義に触れ、後にパリで活動するなかで独自の画風を確立しました。
彼が創り出した「形而上絵画(ピットゥーラ・メタフィジカ)」は、日常的な物体や建築物を組み合わせながら、その配置や遠近法の歪みによって現実には存在しない不安な空間を描き出すスタイルです。代表的なモチーフには、強烈な斜光線と長い影、無人のアーケード回廊(ポルティコ)、マネキンの人形、ゴム手袋、列車の煙などがあります。
代表作『通りの神秘と憂愁』『予言者の報酬』などでは、遠近法が意図的にずらされ、物体が文脈を失って並ぶことで夢や記憶のような不思議な感覚が生まれます。この手法はシュルレアリストたちに熱狂的に評価され、ダリやマグリットら多くの画家に影響を与えました。晩年のデ・キリコは自身の初期スタイルに回帰した作品を多く描き、美術界との摩擦もありましたが、20世紀美術の先駆者としての評価は今日も揺るぎません。
使い方・例文
「デ・キリコの絵を見ると、見慣れた建物や物が並んでいるのに夢の中のような不安感を覚えるのは、意図的にずらされた遠近法と長い影の効果によるものです。」
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