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イチイとは?

いちい

イチイとは、日本や北半球の冷涼な山岳地帯に自生する常緑針葉樹で、赤い仮種皮を持つ果実が特徴的な木です。

イチイ(一位、学名:Taxus cuspidata)はイチイ科イチイ属の常緑針葉樹で、日本では北海道・本州の山岳地帯、東アジアの冷涼な林に自生します。英語ではJapanese Yewとも呼ばれ、ヨーロッパのセイヨウイチイ(Taxus baccata)と近縁です。成長が非常に遅く、長寿の木としても知られており、樹齢数百年に達する個体も存在します。

葉は線形で濃い緑色、裏面には黄緑色の気孔帯があります。雌雄異株で、秋に雌株が赤い仮種皮(假種皮)に包まれた果実をつけます。この仮種皮の部分は甘みがあり食べられますが、中の種子および葉・樹皮・木部にはタキシンというアルカロイドが含まれており、誤飲すると中毒を起こす危険があります。

利用面では主に以下の点で知られています。

  • 木材:緻密で硬く狂いが少ないため、位牌・細工物・弓・木刀に使われる(「一位」の名は朝廷から最上位の木材とされたことに由来するとも)
  • 庭木・生け垣:刈り込みに強く、日陰にも耐えるため庭園に植えられる
  • 欧州のセイヨウイチイからは抗がん剤の原料となるタキソール(パクリタキセル)が開発されたことでも注目を集めた

岐阜県飛騨地方ではイチイを使った「一位一刀彫」が伝統工芸として受け継がれています。美しい赤い実と緑の葉のコントラストは観賞価値も高く、公園や神社にも植えられています。

使い方・例文

秋の山でイチイの赤い実が鈴なりについているのを見かけることがあります。仮種皮は甘いですが、中の種は有毒なため、口にする際は必ず吐き出す必要があります。庭木として植えられているイチイは、生け垣として刈り込まれた姿でもよく見られます。

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