アタクチックポリマーとは?立体規則性(タクチシティ)と性質をわかりやすく解説
公開 2026年7月1日
この記事は 「アタクチックポリマーとは?」 の解説をくわしく掘り下げたものです。
アタクチックポリマーは、高分子(ポリマー)の主鎖についている側鎖(置換基)が、規則性なくランダムな向きで並んだ高分子のことです。この「向きの並び方」を立体規則性(タクチシティ)と呼び、アタクチックはその一つです。
立体規則性(タクチシティ)の3タイプ
- アイソタクチック:側鎖がすべて同じ側にそろって並ぶ。
- シンジオタクチック:側鎖が交互に並ぶ。
- アタクチック:側鎖がランダムに並ぶ。
アイソ・シンジオは規則的なので結晶化しやすく、アタクチックは不規則なので結晶化しにくい、という違いが生まれます。
性質(なぜ結晶化しにくい?)
分子が規則正しく並ぶと結晶になり、硬くて強く、不透明になりやすくなります。アタクチックは並びがバラバラで結晶になれないため、透明で、やわらかい(ガラス状やゴム状の)非晶質になりやすいのが特徴です。融点がはっきりせず、軟らかく加工しやすい一方で、強度は規則的なものに劣る傾向があります。
身近な例と用途
たとえば一般的な透明ポリスチレンはアタクチックで、その透明性を生かして使われます。アタクチックポリプロピレンは粘りがあり、接着剤やシーリング材などに利用されます。触媒(チーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒)を選ぶことで、こうした立体規則性をコントロールできます。