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道徳的実在論とは?

どうとくてきじつざいろん

道徳的実在論とは、道徳的な事実や価値は人間の考えや文化とは独立して客観的に存在するという立場のことです。

道徳的実在論(Moral Realism)は、メタ倫理学における主要な立場の一つで、道徳的判断には客観的な真偽があり、道徳的事実は人間の主観・文化・社会的合意から独立して実在するという考え方です。

道徳的実在論の核心は「客観性」にあります。「殺人は悪い」という命題が、誰かがそう信じているから正しいのではなく、そのこと自体が客観的な事実として存在すると主張します。これは道徳を主観的感情の表明にすぎないとみる「道徳的非認知主義」や、文化によって異なるとみる「道徳的相対主義」と対立します。

道徳的実在論にはいくつかの種類があります。

  • 自然主義的実在論:道徳的性質を自然的・経験的性質に還元できると考える立場
  • 非自然主義的実在論:道徳的性質は自然的性質とは異なる独自の性質を持つとするG・E・ムーアらの立場
  • 超自然主義的実在論:道徳的事実を神の意志などに求める立場

この立場に対する主な批判としては、道徳的事実をどのように認識するのかという「認識論的問題」や、文化間で道徳規範が大きく異なる「不一致問題」があります。

道徳的実在論は哲学的議論にとどまらず、普遍的人権の根拠や国際規範の正当性を考える際にも重要な視点を提供します。

使い方・例文

「拷問は文化や時代を問わず客観的に悪である」という主張は道徳的実在論の典型的な例であり、普遍的人権概念の哲学的根拠としても機能する。

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