角偉三郎とは?
かどいさぶろう
角偉三郎は、伝統的な輪島塗の技法を超えて独自の荒々しい表現を切り開いた、現代日本を代表する漆芸家です。
角偉三郎(かど・いさぶろう、1940〜2005年)は、石川県輪島市出身の漆芸家です。輪島塗の産地で育ち、漆の技術を習得したのち、伝統的な精緻な装飾漆器とは一線を画す独自の表現を追求しました。
彼の作品は「縄文漆」とも称される荒野的な造形感覚が特徴で、木地の形状や漆そのものの質感を大胆に生かした力強い作風が際立ちます。整然とした美しさよりも生命力や土着的なエネルギーを漆器に込め、工芸と現代美術の境界を問い直す存在として評価されました。
代表作には椀・盆・皿などの日用器があり、使うことを前提としながらも芸術性の高い造形を追求した点が特色です。素材の木や漆と真摯に向き合い、素朴さの中に深みを宿す作品群は国内外で高い評価を受けました。
角偉三郎の仕事は、漆芸が産業工芸にとどまらず個人の表現媒体となり得ることを示し、後続の若い作家たちに大きな影響を与えました。日本現代工芸史において欠かせない作家の一人です。
使い方・例文
現代漆芸の文脈や石川・輪島の工芸史を語る場面で、「角偉三郎の椀は伝統と前衛が交差する傑作」として紹介されます。
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