海老茶とは?
えびちゃ
海老茶とは、伊勢海老の殻のような赤みがかった暗い茶褐色を指す日本の伝統色です。
海老茶(えびちゃ)は、日本の伝統色のひとつで、伊勢海老の殻の色に由来する深みのある赤褐色です。茶色に赤みと紫みを帯びたような複雑なニュアンスを持ち、どっしりとした落ち着きと品格を感じさせる色調です。
日本では古くから自然界の色を名前に取り入れる命名文化があり、海老茶もその流れに属します。伊勢海老の殻は茹でると鮮やかな赤になりますが、生の状態では暗い赤褐色を呈しており、この色合いが「海老茶」の由来となっています。同系色には「エンジ(臙脂)」「栗色(くりいろ)」「葡萄茶(ぶどうちゃ)」などがあり、それぞれ微妙に異なる色相を持ちます。
海老茶が社会的に注目を集めたのは明治時代です。当時の女学生が袴のスタイルとして海老茶色の袴を好んで着用したことから「海老茶式部」という言葉まで生まれ、女学生のシンボルカラーとして定着しました。この文化は現在でも卒業式の袴スタイルに名残を見ることができます。
現代では着物・袴・帯などの和装分野はもちろん、インテリアや工芸品の配色、グラフィックデザインにおいても和の雰囲気を演出する色として活用されています。JIS慣用色名にも収録されており、色彩の教育や設計の場でも参照される色のひとつです。
使い方・例文
「卒業式に海老茶の袴を選んだ」「茶室の壁を海老茶でまとめると和の趣が増す」のように、和装やインテリアの文脈で色の表現として使われます。
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