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前栽とは?

せんざい

前栽(せんざい)とは、建物の前庭に植えられた草花・低木の植栽のことで、日本の伝統的な庭園様式における造園要素です。

前栽(せんざい)は、建物——主に住宅・社寺・御殿——の正面前面に設けられた庭に植えられた草花や低木の植栽を指します。広義には前庭そのものを意味する場合もあります。

前栽の文化的起源は平安時代寝殿造にあります。寝殿の南側に広がる「南庭(なんてい)」の周囲に草花を植え込む「前栽畑(せんざいばたけ)」の慣習があり、『源氏物語』や『枕草子』などにも前栽の草花を愛でる場面が登場します。季節の草花を選んで植えることは、当時の貴族の教養と美的センスの表れとされました。

前栽に植えられる植物の特徴は以下のとおりです。

  • 低木・多年草を中心とした背の低い植栽構成
  • 季節ごとに花を楽しめる草花の組み合わせ
  • 建物の意匠や周囲の樹木と調和する選定
  • 朝露に濡れた姿など、風情ある情景を演出

現代では「前栽植物」として庭の縁取りや花壇の植栽を指すこともあり、茶庭のロジの植栽などにも前栽の概念が生かされています。伝統的な日本家屋の前庭を彩る草花文化は、四季の美しさを暮らしに取り込む日本人の感性を体現するものとして受け継がれています。

使い方・例文

「茶室へのアプローチに沿って前栽のシダやコケが静かに広がり、茶事の始まりにふさわしい侘びた趣を演出している」のように、伝統建築や茶庭の描写に使われます。

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最終更新:

同じ読みのことば

「せんざい」と同じ読みで、意味のちがうことばです。

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