ヌウとは?
ぬう
ヌウとは、エジプト神話において原初の混沌の海を象徴する神であり、すべての創造の源となった存在です。
ヌウ(Nun)は、古代エジプトの宗教・神話において宇宙の始まりを象徴する原初の水(原初の海)を神格化した存在です。古代エジプト語では「ヌン」とも表記され、無限・暗闇・虚無の水を意味しています。
エジプトの創世神話によれば、世界が始まる以前にはヌウが広がるのみで、形もなく光もない混沌の状態でした。この無限の水の中から最初の神や大地が生まれたとされており、ヌウはすべての創造物の母体・源泉として崇められていました。主要な神学体系(ヘリオポリス神学など)ではアトゥムやラーといった太陽神がヌウの中から誕生したと説かれています。
ヌウは神として擬人化される一方で、主に「水」「海」という概念そのものとして理解されることが多く、その配偶神はヌネト(Naunet)とされています。姿は人間の形をとることもありますが、水中に沈む姿や、ラーの船を支える存在として描かれることもあります。
宇宙論的には、ナイル川が氾濫する際の水もヌウの顕現と捉えられており、エジプトの農業文明において生命と再生の象徴でもありました。神話体系の中では比較的抽象的な原理神の位置を占めています。
使い方・例文
「エジプト神話でヌウは世界の始まりの海を表す」「ヌウから生まれたアトゥムが天地を創ったとされる」のように、神話・宗教の解説で登場します。
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