スタッフェラ絵画とは?
すたっふぇらかいが
スタッフェラ絵画とは、壁や天井ではなくイーゼル(画架)に立てかけて制作・展示することを前提とした可動式の絵画のことです。
スタッフェラ絵画(Staffelei絵画、イーゼル絵画)は、壁面や天井などの建築物に直接描かれるフレスコ画や壁画とは異なり、木製パネルやキャンバスなど独立した支持体に描かれ、イーゼル(画架・スタッフェル)に立てて制作・展示できる絵画様式を指します。「スタッフェラ」はドイツ語でイーゼルを意味し、イタリア語では「quadro da cavalletto」とも呼ばれます。
スタッフェラ絵画の発展は、ルネサンス期以降に木製板絵(テンペラ画)からキャンバスに油絵具を使う技法が普及したことと深く結びついています。キャンバスと油絵具の組み合わせは軽量で持ち運びが容易であり、絵画が宗教施設の内装から独立して収集・取引の対象になる近代的な美術市場の発展を促しました。
スタッフェラ絵画の主な特徴は次の通りです。
- 特定の建築空間に依存せず移動・展示が可能
- 個人の邸宅や画廊での展示・コレクションに適している
- 15〜17世紀にヨーロッパ全土で急速に普及
- 肖像画・風景画・静物画など多彩なジャンルを包含
美術史的には、壁画から自立した絵画作品へという転換を象徴する概念であり、近代絵画の基盤を形成した様式として重要です。
使い方・例文
フェルメールの作品の多くはスタッフェラ絵画であり、特定の建物に属さず個人コレクターの手に渡って各地の美術館に収蔵されている。
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