アクチンフィラメントとは?
あくちんふぃらめんと
アクチンフィラメントとは、アクチンタンパク質が重合してできた細胞骨格の一種で、細胞の形態変化・運動・筋収縮に関わる細い繊維状構造です。
アクチンフィラメント(actin filament)は、マイクロフィラメントとも呼ばれる細胞骨格の構成要素のひとつです。球状タンパク質のGアクチン(グロブラーアクチン)が多数重合して連なることで、直径約7nmの2本のらせん状繊維を形成します。細胞骨格の3種類のうち最も細い繊維であり、細胞の形や機能の多くを制御する中心的な役割を担います。
アクチンフィラメントには方向性(極性)があり、速く伸びる「プラス端(バーブドエンド)」と遅く伸びる「マイナス端(ポインテッドエンド)」が区別されます。細胞内では常に重合(伸長)と脱重合(短縮)が繰り返されており、この動的な変化が細胞の移動・形状変化を可能にします。
アクチンフィラメントの主な機能は以下のとおりです。
- 細胞運動:細胞の先端部で急速に重合し、「仮足」を形成して細胞が移動する。
- 筋収縮:筋肉細胞ではミオシンフィラメントとの相互作用によってサルコメア構造を形成し、収縮を起こす。
- 細胞分裂:分裂終期に「収縮環」を形成し、細胞を二分するくびれ(細胞質分裂)を引き起こす。
- 細胞形態の維持:細胞膜直下でゲル状の「コルテックス」を形成し、細胞形状を支える。
アクチン重合を阻害するサイトカラシンや、脱重合を阻害するファロイジンなどの薬剤は、細胞生物学研究の重要なツールとして広く用いられています。
使い方・例文
傷口の治癒で皮膚の細胞が移動して傷を塞ぐ際、その移動はアクチンフィラメントの重合による仮足形成で行われます。筋肉の収縮メカニズムを説明する生物の授業でも必ず登場する用語です。
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