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天目釉とは?

てんもくゆう

天目釉とは、中国・宋代に発展した黒色系の鉄釉で、窯の焼成雰囲気によって油滴・禾目などの多彩な結晶文様が浮かび上がる陶磁技法です。

天目釉(てんもくゆう)は、酸化鉄を多く含む黒色または黒褐色の釉薬の総称で、中国・宋代(960〜1279年)に福建省建窯を中心に発展しました。日本へは禅宗の僧が持ち帰ったとされ、天目山(中国浙江省)にちなんだ名称が定着しました。茶道における「天目茶碗」として日本でも広く知られています。

天目釉の最大の特徴は、焼成中の窯内の温度・雰囲気の変化によって釉薬表面に多様な文様が自然に生まれることです。代表的な文様として次のものが挙げられます。

  • 禾目天目(曜変・兎毫):釉面に細かい縦縞が走る「禾の穂」に似た模様
  • 油滴天目:銀色や金色の小さな斑点が散らばる模様
  • 曜変天目:黒地に虹色の光彩を帯びた斑紋が現れる最も珍重される種類

釉薬の調合(鉄分の量・灰の成分など)と焼成条件(温度・還元・酸化)が組み合わさることで、これらの文様が偶然性を伴って生じます。特に曜変天目は現存する完全な作品が世界で3碗(いずれも日本の国宝)しか確認されておらず、陶磁器の中でも最も神秘的かつ希少な存在とされています。

現代の陶芸家も天目釉の再現に取り組んでおり、日本や中国の陶芸作家によって独自の解釈を加えた天目作品が制作されています。

使い方・例文

茶道の稽古や茶器展示会で、黒く光沢のある茶碗が「天目茶碗」として紹介される場面でこの釉薬の名称が登場します。

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