保守主義の原則とは?
ほしゅしゅぎのげんそく
保守主義の原則とは、会計処理において不確実な損失は早めに認識し、不確実な利益は慎重に計上するという、財務諸表の健全性を守るための会計原則です。
保守主義の原則(ほしゅしゅぎのげんそく)とは、企業会計において将来の損失や費用は早期に見込んで計上し、反対に将来の収益や利益は確実になるまで計上しないという考え方です。「安全性の原則」とも呼ばれ、過大な利益表示を防いで財務諸表の健全性・信頼性を保つことを目的としています。
企業会計原則では、「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない」と規定されています。この考え方の背景には、過大な利益が誤った経営判断・過大な配当・投資家の誤解を招くリスクがあるという認識があります。
具体的な適用例としては次のものがあります。
- 引当金の計上:貸倒引当金・賞与引当金・退職給付引当金など、将来に見込まれる費用・損失を現期に計上します。
- 棚卸資産の低価法:取得原価と時価のうち低いほうで評価し、含み損を早期に認識します。
- 減損処理:固定資産の収益性が著しく低下した場合、帳簿価額を回収可能額まで切り下げます。
ただし、保守主義を過度に適用すると、逆に財務諸表の実態表示を歪めることになるため、正規の簿記原則・真実性の原則との調和が求められます。
使い方・例文
売掛金に回収不能のリスクがあると判断した場合、保守主義の原則に基づいて貸倒引当金を計上し、将来の損失をあらかじめ費用として認識します。
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