ミー散乱とは?
みーさんらん
ミー散乱とは、光の波長と同程度かそれ以上の大きさの粒子による光の散乱現象で、波長依存性が少なく雲や霧が白く見える理由を説明します。
ミー散乱(Mie scattering)は、ドイツの物理学者グスタフ・ミーが1908年に発表した理論に基づく光の散乱現象です。散乱する粒子のサイズが光の波長(約400〜700nm)と同程度以上の場合、波長にほとんど依存しない均等な散乱が起こります。これがミー散乱の特徴です。
光の散乱には粒子サイズによって大きく2種類あります。粒子が光の波長よりはるかに小さい場合(分子など)は、波長の4乗に反比例する強さで短波長(青)をより強く散乱するレイリー散乱が起こります。これが空が青く見える理由です。一方、粒子が波長と同程度以上のサイズ(水滴・氷晶・大きなほこりなど)になると、すべての波長の光がほぼ同じ割合で散乱されるミー散乱が支配的になります。
ミー散乱の理論はマクスウェルの電磁気方程式を球形粒子に適用した厳密解として導かれており、粒子の形状・大きさ・複素屈折率をパラメータとして、散乱強度の角度分布まで精密に計算できます。
ミー散乱が現れる主な場面は次のとおりです。
- 雲・霧が白く見える(水滴による全波長の均等散乱)
- 夕焼けの空の外縁が白っぽく見える
- レーザー粒子計測器(粒子径の測定)
- 大気エアロゾルのリモートセンシング
使い方・例文
雲が白く見えるのは、雲を構成する水滴の直径が数マイクロメートルと光の波長より十分大きいため、すべての色の光をほぼ同等に散乱させるミー散乱が起こるからです。晴れた空の青さを担うレイリー散乱とは対照的な現象です。
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