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オートゥール理論とは?

おーとぅーるりろん

オートゥール理論とは、映画監督を作品の真の作者(オートゥール)とみなし、その個人的な視点やスタイルが作品全体を貫くという映画批評の考え方です。

オートゥール理論(auteur theory)とは、映画の真の作者は監督であるとする映画批評の理論で、フランス語の「auteur(著者・作家)」に由来します。映画を集団制作物としてではなく、監督個人の芸術表現として捉える考え方です。

この理論は、1950年代フランスの映画批評誌『カイエ・デュ・シネマ』に寄稿していた批評家たちによって体系化されました。アンドレ・バザンやフランソワ・トリュフォージャン=リュック・ゴダールなどが理論の形成に関わり、のちにヌーヴェルヴァーグの監督たちとして自ら実践的な作品を生み出していきます。英米圏ではアンドリュー・サリスが1960年代にこの理論を体系化し広めました。

オートゥール理論の核となる考え方は以下の通りです。

  • 優れた監督は脚本・撮影・編集などあらゆる要素を通じて一貫した個人的ビジョンを貫く
  • 商業映画であっても、監督の個性が作品に刻み込まれる
  • 監督のフィルモグラフィー全体を通じて繰り返し現れるテーマやスタイルを読み取ることが批評の要となる
  • ヒッチコックやホークスのようなハリウッドの職人監督も「作家」として再評価される契機になった

オートゥール理論は映画批評に大きな影響を与えた一方で、脚本家・撮影監督・俳優など他のスタッフの貢献を軽視するとの批判もあります。それでも、現代の映画論において監督中心の分析手法は標準的な視点として定着しており、映画を芸術として論じる際の基盤となっています。

使い方・例文

クエンティン・タランティーノやウェス・アンダーソンの映画を見て「いかにも監督らしい」と感じるとき、それはまさにオートゥール理論の視点です。映画批評や映画学の授業では、特定監督の作品群を横断的に分析する手法としてオートゥール理論が活用されます。

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