林芙美子とは?
はやしふみこ
林芙美子は昭和期を代表する小説家で、貧困と放浪の自伝的体験をもとに書いた『放浪記』で広く知られています。
林芙美子(はやし ふみこ、1903〜1951年)は、昭和期に活躍した小説家・詩人です。山口県下関市生まれで、行商人の父とその内妻の間に生まれ、幼少期から各地を転々とする貧しい生活を送りました。
上京後、さまざまな職業を経験しながら文筆活動を続け、1928年に雑誌に発表した自伝的作品が注目を集めます。1930年に刊行した長編自伝小説『放浪記』は、貧困の中でも前向きに生きる女性の姿を生き生きと描き、ベストセラーとなりました。「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」という一節は、今も広く知られています。
代表作と文学的特徴は以下のとおりです。
- 『放浪記』—自伝的小説・随筆の集成。戦後の舞台化・映画化でも大ヒット
- 『浮雲』(1951年)—戦時下の恋愛と戦後の挫折を描いた長編で、代表作と評価される
- 生命力あふれる女性像と、庶民の日常を丁寧に描く筆致が特徴
日中戦争期には従軍記者として中国に渡り、従軍記録を書いたことでも知られます。1951年、心臓発作により47歳で急逝しました。東京・新宿区には旧居が保存されており、林芙美子記念館として公開されています。庶民の目線で時代を描いた作家として、昭和文学に独自の地位を築いています。
使い方・例文
高校や大学の文学授業で『放浪記』や『浮雲』が取り上げられるほか、舞台「放浪記」は長くロングランを続けた人気作品です。
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